プログラマ→プレイングマネージャー
ディレクターやマネジメントも兼任。プログラマのキャリアは多彩
K.J.
2003年にゲーム開発会社に入社し、研究部門に配属。しかし本来はゲームが作りたかったため、知人が立ち上げたスタートアップ企業に転職する。その後、別のゲーム会社に入社。開発に携わったゲームはE3*のパズルゲーム賞を受賞。また、リードプログラマとしてプロジェクトで起きた問題を対処する経験を多く積む。知人の紹介で2013年にクリーチャーズに転職する。
*Electronic Entertainment Expo(エレクトロニック・エンターテイメント・エキスポ)略称E3(イースリー)は、米国のロサンゼルスで開催している世界最大のコンピューターゲーム関連の見本市。
2013年12月〜 開発プロジェクトにプログラマとして参画
当時開発が進んでいた『名探偵ピカチュウ』のプロジェクトにプログラマとして参加し、UI*回りを中心に実装を担当しました。私が参加した時点で既にゲームとしての土台はほとんど完成していましたが、「何でも屋」のような役割で、プロジェクト全体を見ながら、問題が発生した箇所があればバグの改修を行っていました。
* UIとはユーザーインターフェイス(User Interface)の略称で、ゲームにおいてのUIとは、メインメニューやキャラクター選択、アイテム選択など、画面上に表示される情報を、使いやすさや導線を考え設計し、配置をすることをいう。
2016年〜 Unreal Engineの検証とプロトタイプ作成
『名探偵ピカチュウ 〜新コンビ誕生〜』がダウンロード専用ソフトとして配信された後、Unreal Engineの検証をしてほしいという依頼を受けました。約半年ほど、グラフィック性能や導入の課題などについて調べた後、検証を兼ねてゲームのプロトタイプを作成しました。対戦ゲームというテーマで複数のゲームを自分1人で作りました。採用されたものもありますが、別プロジェクトが優先となったため、現在は、開発のタイミングを待っている状態です。
Unreal Engineの検証結果は、クリーチャーズとしては、Unityの方があっているという判断になりました。理由としては、完全な分業制ではなく、各人が協力しあって開発できるプラットフォームの方が、適していると判断したためです。ただ、Unreal Engineも、環境によっては活用方法があると考えています。
2018年〜 研究開発のディレクター兼プレイングマネージャー
現在は、研究開発のプロジェクトにおいて、プログラマとデータマイニング*のチームに所属し、AI開発会社の協力を得ながら社内向けのツール開発を行っています。私の参加前から稼働していたプロジェクトでしたので、当初はプログラマとしてAIによる自動化ツールを開発していました。しかし、当時の設計では、誰でも簡単に使えることに重点を置きすぎていて拡張性に乏しいものでした。それでは長期にわたって使用し続けることには不向きでしたので、「誰でも使える」という部分は多少妥協をし、使用者がスクリプトを書くことでツールを拡張する設計に切り替えました。スクリプトは誰でも書けるものではないかもしれませんが、できるだけ簡単に書けるような工夫をマイニング結果をもとにしています。
その後、1年ほど経ったところでディレクターになり、プログラマのマネジメントも担当しています。メンバーそれぞれ作ったものが合わさっていいものが生まれていく楽しさを実感しているところです。1人のプログラマでありながらマネージャーでもあることは、私の強みになっていると思います。目下の目標としては、現在のプロジェクトで結果を出して、自由に実験できる時間を作りたいですね。プロトタイプの時のように1人ではなく、誰かを巻き込んで新しいものを作りたいです。
*データを分析して自動的に分類や傾向を調べる事
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ほかのゲーム開発会社と比べて、クリーチャーズにはいい意味での「ゆとり」があると感じます。全社的に自由な時間は多く、特に若い人であれば相当いろいろなことにチャレンジできる環境だと思います。また、私のようにプログラマがディレクターを勤めている例もあり、ディレクターしか企画ができないということはありません。手を挙げれば誰でも企画に関わるチャンスがあります。主体的に動ける人には最適な環境です。単純にプログラマとしての技術を習得するだけでなく、チームを牽引する経験が積めるところも、クリーチャーズでキャリアを積む魅力のひとつです。