Interview

社員インタビュー

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背景アーティストとしてのさらなる高みへ

K.N.

3DCGアーティスト 3DCG背景アーティスト Houdini Substance 3D リードアーティスト 名探偵ピカチュウ

ファーストキャリアから現在に至るまで一貫してゲーム業界で活動。これまで背景アーティストとして多数のゲーム開発に携わる。2020年、クリーチャーズに入社し、現在は3DCG背景のリードアーティストとして勤務している。

2023年3月29日

分業化するゲーム開発への悩みからクリーチャーズへ

これまで多数のゲームの背景制作に携わってきましたが、開発の規模に比例して関わる人数が増えると共に分業化が進み、自分が関与できる領域が狭くなっていくことに寂しさを感じていました。そんなとき、クリーチャーズの採用サイトで「つくるひとがいきる会社」というメッセージを読み、ものづくりに対する熱量の高さや、良いものを作るには仕事もプライベートも垣根なく興味を広げることが大切だという考え方に触れて、まさしく自分が求めていた環境だと思い、クリーチャーズに転職しました。
当初はテクニカルアーティストとして入社しましたが、背景制作をレベルアップさせたいという会社の意向と、自分の強みを活かせることから、志願して3DCG背景アーティストに異動。現在は、3DCG背景のリードアーティストとして『名探偵ピカチュウ』の続編プロジェクトの開発に参加しています。
クリーチャーズの背景デザインでは、一人の担当者が一つのステージをまるごと任されます。全体を見ながらステージをディレクションする能力や、提案力なども求められます。要求される業務範囲は広いのですが、分業化しないことで細かい箇所の調整まで自身で行い、さまざまなことにチャレンジできるところにとてもやりがいを感じます。

背景でゲーム体験を底上げし、より面白くしたい

開発ではMayaで作成した3DデータをUnityなどのゲームエンジンに取り込み、ライティングやカメラワーク、シェーダーの設定、処理不可対策を行いながらテストプレイを繰り返します。最近ではSubstance 3D*1やHoudini*2など新しいツールも併用しながら開発しています。
特に苦労したのは、ポケモンのブランド管理を意識したものづくりです。ポケモンは、世界中のあらゆる年代の方々が遊ぶ作品です。背景デザインに限らずですが、誰もが笑顔で遊べるように細部にまで気を配ることが大事なことだと思っています。
スクラップ&ビルドで作り直しをすることも多いのですが、私はそれをより良いものを作るための機会と捉えています。ものづくりに対して妥協しない環境で働けることは、背景アーティストとしても高みを目指せる機会だといえるでしょう。
最近はフォトモード機能を筆頭に、背景そのものがゲームの魅力のひとつになっていると感じます。ポケモンの魅力を引き出し、ゲーム体験を底上げできる背景を作ることが今後の目標です。

*1 ノードベースでプロシージャル*3なテクスチャ作成ソフトの総評

*2 ノードベースでモデリングや流体シミュレーションなどをプロシージャル*3生成するソフト

*3 手作業によってデータを作成するのではなく、数学的な処理を組み合わせデータを作成する手法。ランダムな複数のバリエーションのデータを作成することやデータの修正変更に適している

「自ら体験すること」が背景の説得力を生む

普段デジタルな仕事をしているせいか、プライベートではギャップのあるものを求める傾向があり、アナログの写真撮影を趣味にしています。田舎町などを歩いて写真を撮るのが好きなのですが、実際にその土地に行って自分の足で歩いてみると、例えば階段の手すりなど、しっかりと理由があってそこにあることを理解でき、背景の仕事にも生きることがあります。特に最近の背景はPBR(物理ベースレンダリング*)がメジャーになりつつあるため、写真の知識を活かせることも増えてきています。

*物理ベースで質感を計算し、より正確に表現するためのレンダリング方式

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