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クリーチャーズな人々

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求めるのは、アーティストがもっとも活躍できる最適解

S.S.

デジタルゲーム開発 TA テクニカルアーティスト リガー

専門学校卒業後、モーションデザイナーとしてゲーム制作会社に勤務し、CGキャラクターにアニメーションを付ける仕組み(リグ)を設定する「リガー」として経験を積む。自身のキャリアを考えたときに、リグやツールに関わる技術に特化したいという思いから、さまざまな姿や動きをもつポケモンに関連した制作に携わることができるクリーチャーズに入社した。

リガーがわくわくする『ポケモン』CGの制作

『ポケモン』というコンテンツは、ゲームで遊び、慣れ親しんできた存在です。リガーとしての経験を積んだ上で『ポケモン』を改めて見たとき、さまざまな姿をしたポケモンのCG制作に携わることは、リグに関する豊富な経験とキャリアにもつながると感じました。リガーなら誰しもがわくわくする仕事を魅力に感じ、クリーチャーズへの入社を決めました。

私たちテクニカルアーティスト(以下、TA)は幅広い範囲をカバーします。例えば、デザイナーが使用するツールなどの制作をしたり、プログラマーとデザイナーが効率的に業務できるようコミュニケーションの橋渡しをする役割などです。入社後は約半年を掛けて、モジュラーリギングシステム*の開発を担当しました。プロジェクトにシステムが導入されてからも、要望や機能改善などに対応しています。多種多様なポケモンのCG制作に適した仕様を考えるのは大変でしたが、使用する方にわかりやすいツールであること、使っていて困ることがないことを意識して開発や改善を進めています。

モーションデザイナーとしてリグを触ってきたので、「こういうものが必要なんだろうな」という経験をTAとしても活かすことができており、同じように生き物のモーションを作った経験がある方ならば、CGアーティストが求めるものが直感で分かる部分もあると思います。

* 腕や背骨や手といった部位をバラバラにセットアップし、それを組み合わせて効率的にリグを構築する手法。

本当に必要とされるツールを開発・提供するために

アニメーションリターゲット*の検証を任された際には、通常の人型のように既にツールに備わっている機能を使う方がいいのか、ポケモンに合った仕様を考えた方がいいのか、方法から検討する必要があり、印象に残っています。リターゲットすることで、ポケモンの個性が消えてしまっては意味がありません。性格や感情を表すような仕草が、ポケモンという生き物のいきいきとした様子を際立たせていると感じています。もともとアニメーションが好きなので、こういった新しい作り方を検証してみるというのは楽しかったですね。

現在は新規プロジェクトに参加し、リグやアニメーション周りのサポートを行っています。ピッカーツールやポーズ記録など制作を効率化するためのツール作成では、使いやすく分かりやすいものを心掛けていますが、UIや仕様をどういったものにすればいいか毎回悩んでいます。ただ機能を詰め込んだだけでは使いにくく効率も落ちてしまいます。CGアーティストの立場に立って「自分だったらこの部分が分かりづらいな。この機能があったら便利だな」という視点を忘れないように意識しています。効率化するためのツールが実際に現場の役に立つと、自分も制作に関わっているんだということを実感できます。

* 比率が異なるキャラクター間でアニメーションを再利用する手法

ポケモンの世界が広がれば、そのモーションも変わる

こうしたツール制作には明確な正解がなく、いろいろ試したり調べたりしながら、自分なりの答えを探すことがおもしろいと感じています。例えばリグであれば使う人によってモーションの作り方や趣向が違いますし、多様な骨構造にも対応する必要があります。答えのないなぞなぞを解いているようなもので、ヒントはCGアーティストからの要望やフィードバックの中にあります。こちらから提案や質問を投げかけながら、最適解を求めることが、大変でもあり楽しいですね。

モジュラーリグシステムの開発でも、現場の要望を受けて1カ月かけて、複数のツールを跨いで行っていた工程を1つにまとめたバッチを用意するなど、現場の負担を軽減するための改修を行い、「便利になった」「使いやすい」という感想ももらえるようになりました。使う人からの要望がもらえて初めて、本当に必要とされるツール制作ができると思います。だからこそ、意見があげやすい雰囲気を作り、積極的に要望を集めるようにしています。

ポケモンの世界は、今後ますます広がっていくと思います。VRやARのテクノロジーも発展していく中で、ポケモンの存在がもっと身近になれば、求められるモーションも変わってくるのではないでしょうか。周囲の環境に合わせてさまざまな動きを見せたりなど、いまは想像もつきませんが、ポケモンと新しい技術の融合にワクワクしています。

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